インターンシップ生インタビュー
クリエイティブ職
下池裕也:神奈川大学 人間科学部
博報堂プロダクツ内定
広告・クリエイティブの世界への第一歩!まったくのゼロからのスタート
2013年6月-12月、セールス・マーケティングにてインターンその後、ワーキングホリデーを経て2015年5月よりクリエイティブ職インターンを開始
野球リーグ「Gリーグ」のチームのために、プロモーションビデオを制作している下池さん。クリエイティブ職・インターンでの学びや将来の夢などを聞いてみました。
スキルを身につければ身につけるほど、かっこよさを概念で説明できるようになる
制作というものに関して、まったくの未経験で、はじめは動画のファイル形式について理解するだけで、とてつもなく時間がかかっていました。そして、まずは作ってみようということでひとまず作ってみたのですが、出来上がったものは、ダサかったですね〜、今思うと(笑)。でも、制作作業は楽しかったので、がんばろうと思えました。
世の中にあるいろいろな作品も見ながら、つくってみたいイメージを実現するにはどうしたらいいのかを勉強し、ひたすらアウトプットする形でスキルを身につけていきました。
テクニックが上達するにつれて、概念的なものもその都度アップデートされていく感じなんですよね。なんとなく「かっこいい」なと感じているものがなぜかっこいいのかを言葉で説明できるようになります。そうすると、よりこだわれるようになる。相互作用のアップスパイラルです。
例えば、音楽と動画を合わせる音ハメに関しても、初期の頃は、曲のリズムに合わせて画面を切り替える程度の工夫だったのが、よりリズム感を出すために、例えば「スネア音と野球の動きのインパクトポイント(バットにボールが当たる瞬間、スイングの瞬間、セカンドベースへのスライディング後のタッチの瞬間など)を合わせて曲と動画のシンクロをより高める」など細かい工夫をするようになりました。個々の場面で、0.1秒にこだわって調整します。0.1秒ずれるだけで、違和感になるので。
フォントにも細かくこだわるようになりました。既存でいいものがなければ、イメージ通りのフォントを自分で作ったりもします。
見てる人に理屈抜きに「かっこいいな」って思わせるために、作る側としては工夫を惜しげもなく注ぎ込んでゆく、そんな感じです。
何十万人ものリアクションを見れるのが嬉しい
ものすごく地味な作業ですけどね。たった30秒の動画のために、2時間以上ある動画素材の中から地道に探したり、つくっては修正しを繰り返したり。
チームの個性に合わせてコンセプトから落とすのですが、なんとなく良さげに出来上がっていたものでも、チームのイメージがぼやけてしまったなあと感じることがある。
なぜ、この色にしたのか。なぜ、このフォントにしたのか。なぜ、このタイミングにしたのか、を問いかけながら、結局そのままではコンセプトを描くことができないと、すべて構成からやり直したこともあります。
そして、難しいのは、作っていると自分の作品に愛着が湧いてしまうことです。我が子なので、悪いところも良いように見えてしまう(笑)。なので、周りの意見も積極的に聞きながら、思い込みを意識的に修正し、妥協なくかっこいいものをつくれるように心がけています。あと、完璧なゴールがない作業なので、こだわろうと思えば延々とこだわれるのも、悩ましいところです。
作るたびに苦労の繰り返しですが、GリーグはSNSのフォロワーが多いので、自分のつくった作品を、何十万人の人に見てもらって、さらにはリアクションももらえるのが嬉しいです。「もっといいものつくるぞ」という励みになっています。
インターネット × 動画 × インハウスエージェンシー
人にクリエイティブの力でものを伝える技術を学ぼうと、このインターンを始めました。新卒での就職先も、制作会社にしました。世の中の人にもっとスポーツを楽しんでもらいたい、というのが僕の夢です。そのために、スポーツの面白さをもっと伝えたいと思っています。
ギガスリートは、広告代理店でも、制作会社でもありません。本来は広告を出稿する側となる事業会社であり、そして今では自らメディアを作り上げ事業化してしまった会社でもあります。すなわち、着実に進展するデジタルシフトのもと進行するインハウス化(自社内でメディアバイイングや広告運用を行うようになること)の先端の環境です。これは、このインターンシップの大きなメリットです。
これまでの広告業界では、メディアバイイング力のある大手代理店が有利でした。そこでは、マッチポンプ的な手法も横行しています。効果のある広告ではなく、代理店自身が潤うための広告が、世の中には溢れています。
しかし、今後インターネット広告がより影響力を増すことで、よりクライアントの目的達成に寄与できる広告かどうかが見破られる時代になっていくでしょう。その時代に必要な視点や能力を学べるという意味で、得るものが多い制作環境と言えます。
インハウスエージェンシーでの制作は、マーケティング戦略・ブランディングの方針のより深い理解のもとで、スピーディな効果検証が行えるので、制作に必要な視点がよりダイレクトに学べます。日常のフィードバックの中で、経営トップからブランディングの理解に齟齬がある場合に、直接修正の依頼が入ることもありますし、運営者に動画の制作テーマのチームの個性について詳しくヒアリングすることもできます。また、既存の広告ではない新しい手法を率先して試せるという意味で、純粋におもしろくもあります。
実は、このインターンを見つける前に、スポーツ系の広告代理店のインターンシップ募集も検討したのですが、どうにも内容がありきたりというか、どうもピンとこなかったんですよね。ギガスリートならば、業界のフロンティアを切り拓くリーディングプレーヤーになるのではないかと応募しました。
これから先、「かっこいいもの」が更に世の中に広がっていくようになると思います。ここで学んだことを活かし、「かっこいいもの」をどんどん生み出して、ビジネスを加速できる、そんな人になりたいと思っています。